歯を「治療しない」ために歯医者さんへ
歯に痛みや違和感を感じて来られた患者さまの多くは、すでに治療が必要な段階になっています。
もちろん、皆さんそのことをよくわかっていますから、いよいよ痛みが我慢できなくなるまで歯医者には行かないという方も多いのではないでしょうか。
治療が必要な段階で歯医者に行くこと、治療を先延ばしにすることは、歯の寿命を縮めるどころか、様々な弊害の原因にもなりうるのです。
最近の研究では、歯周病の原因となる細菌が、アルツハイマーや糖尿病、心臓病など、全身の健康にかかわっているというデータもあります。
自分の歯で、食べたいものを食べられる時間を、出来る限り長く保つため、ご自身でのブラッシングなどのセルフケアは勿論のこと、歯科医院での定期的なメンテナンスをぜひご利用いただきたいと思います。
定期検診の受診率と残存歯数の関係
下図は長崎大学の新庄文明教授が発表されたデータに基づいたグラフですが、60代になるとむし歯や歯周病などによって歯を失う人が増え始め、定期的に歯のケアをしている人とそうでない人では80代の残存歯数が大きく異なるという調査結果を表しています。
むし歯や歯周病の主な原因は細菌によるものですが、食事などの生活習慣はもちろんご自宅でのセルフケアと合わせて取り切れない汚れを定期的に歯科医院でお掃除をすることで、むし歯や歯周病をより効果的に予防することができます。
当院では歯のお掃除だけでなく、ご希望に応じてブラッシング指導やご自身の歯の状態に合った歯ブラシなどの口腔ケアグッズを選ぶポイントなどもお伝えしています。
むし歯や歯周病になったから歯のお掃除をするのではなく予防のためのお掃除を定期的に行い、未然に病気を防ぐことは幼少期からどの年齢においても大切です。
定期検診の内容(保険診療)
自費メンテナンス
定期健診の際に、歯のお掃除を希望される方は、歯科衛生士による専門的な歯のクリーニングを受けることができます。
別途費用が必要となりますが、自宅ケアでは取り切れないバイオフィルム(歯垢や歯石)を除去します。
虫歯や歯周病の予防になるのはもちろん、歯の表面がツルツルになりすっきりします。
また、フッ化物を利用したむし歯予防として、当院では、より多くフッ素を浸透させる、「フッ素イオン導入」も採用しています。
シーラントについて
シーラントとは、むし歯になりやすい乳歯や生えたての永久歯(=幼若永久歯:永久歯ではあるが歯の質がまだ弱くむし歯になりやすい状態)の奥歯の溝や前歯の裏の溝などを歯科用の樹脂(プラスチック)で埋める処置のことです。 詰めたシーラントは歯を削ってつけるものではありません。欠けたり外れたりすることもあるため、処置後は普段のお手入れに加えて定期メンテナンスを受けるとより効果的にむし歯を予防できます。 |
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自治体などが実施する歯科健診
多くの自治体で歯科健診を実施していることをご存知ですか?
当院では、吹田市歯科健康診査と、後期高齢者歯科健診を 受診いただけます。
費用は無料となります。詳細は歯科健診ページをご覧ください。